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運動とスポーツの生理学<改訂4版>

出版社:市村出版
【サイズ】B5判
【ページ数】160P
2020年10月発行

編著者

北川 薫 中京大学名誉教授 梅村学園学事顧問 梅村学園・中京大学スポーツ将来構想会議議長

著者

府内勇希 熊本学園大学社会福祉学部 准教授
加藤貴英 豊田工業高等専門学校 准教授
加藤 尊 朝日大学保健医療学部 教授
三浦 哉 徳島大学大学院社会産業理工学研究部 教授
宮城 修 大東文化大学スポーツ健康科学部 教授
長澤省吾 星城大学経営学部 講師
大家利之 中京大学スポーツ科学部 准教授
高見京太 法政大学スポーツ健康学部 教授
田中千晶 桜美林大学健康福祉学群 准教授
鳥居昭久 東京保健医療専門職大学 リハビリテーション学部 准教授

序章 改訂4版によせて

 初版より3版まで,今版の編著者である私がすべて執筆してきた.しかし,10年余前,学長に就任してからは,本書を大学院の授業では使うことはあったが,スポーツ科学の基盤となる学部での授業を担当することがなくなり,学部生との乖離がなんとなく気になるようになった.そこで,改訂4版では,基本的な章立て,項目立てには変わりなく,初版の意図は継続されているが,スポーツ科学教育の最前線で活躍している方々に執筆をしてもらい改訂を行った.
本書の特徴を一言で言えば,生理学をベースとした体力学にある点だ.これまでの運動やスポーツに関する生理学書は,伝統的な生理学書の流れを受け継いでいるようだ.例えば,オストランド(Åstrand)らのTEXTBOOK OF WORK PHYSIOLOGY 第4版では,生物学と筋の生理学から始まっている.また,マッカードル(McArdle)らのExercise Physiology第6版では生理学者の歴史から始まっている.本書は伝統的な生理学は尊重するものの,初版の序にも書いたように,『医学の基礎分野の生理学にその源があることは間違いないが,運動・スポーツの生理学での展開はすでにその伝統的な領域と概念を越えている.今日では,運動とスポーツの科学の根幹として一大領域を占めるに至っている』のである.したがって,本書は体力を生理学的視点と知見から解明することを主眼に置いている.
初版から20年ほどが経過したものの,誠に残念であるが,本書が至らぬ点は脳・神経科学の部分である.この分野は急激に発展しているようであるが,アスリートを指導する現場からみれば,未だ道遠し,である.ほとんどの指導者が必要とするのは「運動の技術」や「動きの読み」に関連する脳・神経系分野の科学的知見であろう.スポーツの指導者が科学知見に物足りなさを感ずるのは,この分野の未解明のためである.
スポーツを大きな面,あるいは立体として捉えた際,科学的知見は点に過ぎない.しかし,指導者は知識と実践を支えに,想像力を働かせることにより,運動やスポーツの指導を行っている.ヒトが泥臭く関与することの現実的な意味は,依然として,ここにある.運動やスポーツの指導現場から見れば,知識だけでは何ともならない指導者の実践と経験が大きな意味を持っていることが分かる.
本書は,体育・スポーツ系の大学での教科書として書かれている.運動やスポーツを愛する方々への一助となれば,幸甚である.
2020年4月
編著者 北川 薫

目次

序章 改訂4版によせて
序章 改訂3版によせて
序章 改訂2版によせて
初版序 本書の執筆にあたって


1章 体力の概念
1 体力の解釈
 1.日本での理解
 2.諸外国での理解
 3.国際体力標準化委員会(1976)のまとめ
 4.体力の定義と変遷
2 体力の測定


2章 運動とスポーツの背景
[1]神経系
1 神経系と運動制御(motor control)
2 ニューロンの構造と機能
3 神経系の役割
4 神経系の構成
5 中枢神経と身体運動
 1.大脳皮質
 2.小脳
 3.脳幹
 4.脊髄
6 身体運動に関与する中枢神経のレベルの相違
7 中枢の場の特定
8 刺激・反応とフィードバック
9 神経支配
 1.神経支配
 2.器用さと分化
 3.eスポーツの神経支配
[2]エネルギーの産生
1 筋のエネルギー供給機構
 1.無酸素性エネルギー供給機構(anaerobic process)
 2.有酸素性エネルギー供給機構(aerobic process)
2 運動へのエネルギー供給機構の関与
3 エネルギーとその関連指標
コラム1 ニュートンは天才中の天才!
[3]筋系
1 筋の分類
2 筋の構造
3 筋の形態
4 筋の作用と名称
5 筋力の発揮
 1.筋の収縮様式
 2.収縮様式と筋力
 3.2種類の等尺性収縮
 4.真の筋力,みかけの筋力
 5.絶対筋力
 6.筋力への中枢神経の関与
 7.筋電図
6 筋力,速度,パワーの関係
 1.筋力と速度
 2.パワー
7 筋線維
 1.筋線維の収縮特性とその分類
 2.筋における筋線維組成
 3.筋線維比率の決定
[4]酸素運搬系
1 呼吸器系
 1.呼吸中枢
 2.呼吸運動
 3.肺容量
 4.肺換気量
2 循環器系
 1.循環
 2.心臓
 3.血管系
 4.血液
 5.酸素の運搬
 6.心拍出量
 7.血圧
3 酸素摂取量(VO2)とその関連指標
 1.酸素摂取量
 2.運動中の酸素摂取量
 3.運動強度と呼吸器・循環器系指標の変動
 4.呼吸循環器系指標の変動:運動時間,運動強度から
 5.呼吸商
 6.酸素摂取量率,換気当量
コラム2 空気の量は,地上と富士山山頂とでは同じではない!
[5]環境
1 温度と湿度
2 気圧
 1.低圧環境
 2.低圧環境が与える運動能力への影響
 3.高圧環境
 4.高圧環境でのコンディショニング
 5.水中環境
コラム3 高山での酸素は薄い,とは?
[6]栄養
1 栄養素とその役割
 1.糖質
 2.脂質
 3.たんぱく質
 4.食物繊維,水
2 運動のエネルギー源
3 運動とグリコーゲンの貯蔵
[7]人体の大きさ
1 体重
 1.スポーツ競技種目と体重
 2.標準体重
2 体型,体型指数
3 身体組成
 1.加齢と性差
 2.スポーツ選手の身体組成
 3.肥満
[8]ウエイトコントロール
1 目標とする体重
2 スポーツ選手のウエイトコントロール
 1.増量
 2.減量
3 肥満者のウエイトコントロール
 1.エネルギーの摂取制限と消費増大
 2.アメリカスポーツ医学会の減量指針


3章 体力の測定
[1]形態
1 身体組成
 1.いわゆる直接法:密度法(densitometry)と基本となる測定方法
 2.間接法
 3.測定値の比較
2 肥満度,体型指数
 1.肥満度
 2.体型指数
コラム4 ヒトのからだは水の中では軽くなる!
[2]機能:神経・筋
1 筋力
 1.等尺性筋力
 2.等速性筋力
2 筋持久力
3 パワー
4 敏捷性
[3]機能:全身持久力
1 基礎および安静時代謝に基準を置く強度
 1.RMR(relative metabolic rate,エネルギー代謝率)
 2.METS(metabolic equivalent,代謝当量)
 3.RMRとMETSの比較
 4.運動中のエネルギー消費量
2 最大下水準に基準を置く強度
 1.ステップテスト
 2.PWC170
 3.PWC75% HRmax
3 最大水準に基準を置く強度
 1.最大酸素摂取量(maximal oxygen intake:VO2max)
 2.最大酸素摂取量に基準を置く強度
 3.血中乳酸濃度に基準を置く強度


4章 トレーニングとその効果
[1]トレーニングとは
1 発育・老化へのトレーニングの効果
2 トレーニングの原則
3 トレーニングの原理と3条件
4 運動の特異性
[2]神経系への効果
1 技術トレーニング
2 技術の解析
 1.映像で見る動きの解析
 2.筋電図で見る動きの解析
3 神経系の改善
[3]筋系への効果
1 ウエイトトレーニング
 1.さまざまなトレーニング法
 2.トレーニングの条件
2 ウエイトトレーニングの効果
 1.筋
 2.筋線維
 3.中枢神経
 4.代謝
3 筋持久力への効果
4 筋パワーへの効果
5 リハビリテーションにおける筋系への効果
[4]酸素運搬系への効果
1 全身持久性トレーニング
2 全身持久性トレーニングの呼吸器系,循環器系への影響
 1.呼吸器系
 2.循環器系
3 筋線維など
4 無酸素性トレーニング
5 障害者スポーツ選手における影響
[5]身体組成への効果
1 安静の影響
2 全身への効果
 1.全身持久性トレーニング
 2.ウエイトトレーニング
3 局所への効果
 1.局所運動の効果
 2.内臓脂肪への効果
 3.骨への効果


5章 高齢者の運動と栄養摂取
1 加齢と体力
2 高齢者の運動
 1.筋力
 2.全身持久力
 3.柔軟性
 4.平衡性・協応性
3 高齢者の栄養摂取


[本書の執筆にあたっての主な参考書]
索引


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価格 : 2,750円(税込)
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